良性卵巣腫瘍 🆚 採卵
良性卵巣嚢胞のある女性から、よく次のような質問を受けます。
採卵の前に、先に卵巣嚢胞の手術をした方がよいのでしょうか?
その理由は、手術中に卵巣組織の一部が切除されてしまうのではないかと心配されるためです。
また、手術中に止血のため電気メスを使用することで卵巣が傷つき、AMH 値が低下し、将来の採卵数、卵子の質、治療結果に影響するのではないかと不安に感じる方もいます。
今週、治療に入られた患者さまが 2 名いらっしゃいました。
1 人は 33 歳で、右卵巣に 5 cm のチョコレート嚢胞があり、AMH は 4.2 でした。
もう 1 人は 35 歳で、左卵巣に 6.5 cm の奇形腫があり、AMH は 5.1 でした。
この 2 名について、採卵前には排卵刺激薬以外の薬剤や手術治療は行いませんでした。
しかし、排卵刺激の過程では、腫瘍がある側の卵巣であっても良好に反応し、十分な数の卵胞が育ちました。
採卵時にも成熟卵を得ることができました。
ただし、採卵の際には、卵巣上の腫瘍がある部位を穿刺しないように注意する必要がありました。
その後、実験室で培養を行ったところ、これらの卵子は正常に受精し、分裂し、胚盤胞期まで発育しました。
そのため、若い女性で AMH 値が良好であれば、卵巣嚢胞があっても排卵刺激薬を使用して採卵を行うことは可能です。
ただし一般的には、個々の状況に応じて判断する必要があります。
卵巣嚢胞そのものが生殖補助医療の成功率に与える影響、そして手術を行うことで本当に生殖補助医療の効果が高まるのかを検討し、最適な選択をすることが大切です。
孕医は皆さまの願いが叶うことを心よりお祈りしています!

